2004.1/14(水)
今週は、月曜日もカレンダーは「赤」だった。そんな時はキャンプ場にいる。三重県にいた。チェックアウトの時間はあるものの次の予約がはいっていないと「どうぞ、ごゆっくり」というシステム、なんともありがたい。夕方遅くまでいて・・・チェックアウト・・・帰りに大手スーパーにより、ウィンドウショッピング、ダイソーを見つけては、ちまちま買い物、そして食事・・・そういう時はすっかり「今日は日曜日」の気分になっている。「さぁ〜帰ろうか」と車に乗り「ナビ」を設定。到着時間は21:45・・・・「ん?」21:45?9時やんなぁ・・・えっ?今日って日曜?いいや月曜・・・えっ?えっ?うそぉぉぉ!ひょっとして、ひょっとして・・・げっく?月9?たく様?たく様?たくや様の?
「えぇええええええっっつつつ!月9!プライドやんっ!」
車内に響くわたしの声。
ひややかな彼の声「誰かにビデオたのんだらぁ」

わかっとーらへん、わかっとーらへん、ビデオをたのんだら、早くても明日にしかみれへん、そら、となりの田中さんにたのんだら今夜見れるかもしれへんけど・・・そんなこと、お隣さんにたのめるほどの近所づきあいがない・・・・。

運転はわたし・・・彼は助手席で、うつら、うつら・・・・。
ナビのコースを再確認して見る・・・少しばかりいらん道をチョイスしている、バカナビ。
全走行距離が120キロやのに、なんで3時間もかかるんや・・・途中、高速もつかうのに・・・平均速度40キロで3時間やん・・・絶対もっと早く帰れる!おもわずアクセルを踏み込む。途中、山坂道であまりにも左右に揺れるので、ぼんやり目をさました彼は「なんやぁ〜、運転、普段とちゃうでぇ〜気ぃつけやぁふぁふぁぁぁあああ〜」とねぼけた口調でぼそぼそと寝言のように言う。
「寝とれ!寝とれ!起きるな!起きるな!」と心の中でつぶやき、飛ばす・飛ばす・と・ば・す。
あと10キロのところですっかり目ざめた彼は「なんでこんなルートとってんの?」とぶつぶつ。そその道は、たしかに遠回りなのだが、通常ルートは信号が多く、なぜか午後8時をすぎるとすべての信号にひっかかりながら前進しなければならないのを私は知っている・・・なのに、横で、ぶづつ言うもんだから、1本まがる角をまちがって、その大通りルートにまた出てしまったのだ・・・「ぎゃゃゃゃ〜。8時42分・・・道まちがわへんかったら、絶対9時にまにおおてたのに〜!」
「ビデオたのんでないの?」
「たのんでない!絶対間にあうねん。自分で見るねん!」
そして2分前なんと・・・自宅到着!おそるべしキムタクパワーだ、絶対いつもならキャンプ帰りはつかれて帰るので、睡魔がおそうのに・・・。

「ほな、もう入ってみとき」と彼・・・・しかし、キャンプのあとかたずけにいつも40分ほどかかる・・・
「悪いし」
「いいって、見とき」
「ビデオとって・・・」の会話がかわされて
「ビデオとって、一緒にあとで見よっ」のわたしの言葉に、業界人間の彼も少し気になっていたのだろう・・・・ビデオを取ることになった。あと30秒・・・。デッキにはいっていたビデオは途中でとまっていた。「これもうええか?」「うん」の会話で、まきもどされるビデオ・・・・あと20秒・・・・遅い、まきもどりってなんでこんなおそいねん・・・「はじまるっ!」
わたしは、オンエアーをつけた、ビデオがセットされないのなら、その時間、この目に焼きつけようと思ったのだ。「1時間でええんやなぁ」と彼「ううん、今日は初日なので拡大15分!、その後のスマスマは生やからリアルタイムで見るし、1時間15分!」早口ながらも的確な指示だっ。テープの残量を確認した彼は「ほな、ビデオ途中やけど、これで十分やっ」と、まきもどしの途中で「録画開始」・・・・5秒前。ウィーンと録画のテープのまわる音がしたとたん・・・ジャスト9時・・・プライドははじまった。
セーフッ!!
と、なるとTVはつけていたくない、スマスマが終わってから見るのだ。気になったのは、絶対生のスマスマでプライドの内容について触れられるコトだった・・・まだ見ていない状況でその話題はいややなぁ〜とおもったけど・・・・ま、いいさ。と、キャンプの後かたづけをはじめた。

ご存じのとおり、ちょっとキャンピングカーなので、降ろす荷物もそんなにない、すぐに洗濯にとりかかり、お風呂に入る。時間は9:33・・・・

プライドは9:00〜10:09なので、まだ終わっていない。
風呂上がり、バスタオルをまいて、ベットの部屋へ、着替えを取りに行く。
時間は9:52・・・・

「ん?」「ん?」なにげにビデオデッキを見る・・・デッキが静かだ!いや〜な予感。
タイマーが動いていない・・・・
「えっ?」動かへんかったっけ?たしか録画中は時間タイマーが点滅して動いていたとおもうけど・・・・確認の為、キッチンにいる彼を呼ぶ「ぱぱぁ〜ぱぱぁ〜」しかし・・・不安はどどっっっっと押し寄せて叫び声になる
「ババァァァァァ!ぱぱぁあああああっっっつ!」
あわてて飛んでくる彼・・・「どしたん?」「ビ・デ・オ・・・とれてるの?これで?」ちょっとかわいい聞き方をしてしまった。なぜって「撮れてるよっ!」と強い、男らしい返事が欲しかったから・・・・しかし・・・一瞬・・・・空気が凍ったのを感じた。

「ねぇ・・・撮れてるんやんねぇ・・・・・」
「・・・・・・」
「ねぇ・・・・って」
「・・・・・・」
くもの糸に全体重をかけて切れへんよねっ?って聞くような・・・聞き方だ。
「ねぇ・・・とれてるよねっ?」

「と・と・とれてない」ちいさな声だ・・・大きな体に小さな声だ。
わたしは、「なんで?」とか「うそぉ〜」とかというセリフすら、出なかった。

後の彼のセリフはもう聞かなかった、なんか言うてたけど・・・聞こえなかった。TVのスイッチをはぎとるようにとり8チャンネルをつけた。パンツもはかず、パジャマもきないで、ファンヒーターの前でバスタオルを1枚で・・・・その時点から、あわてて・・・プライドを見た、途中から・・・・いや、最後だけ・・・だった。体が冷える間もなく、プライドの予告編がはじまっていた。2万円のふぐのコース料理の、雑炊だけをいただいたようだ。「さぞかしおいしかっただろう」事は、聞かなくても予測されるのだ。「食べたかった」「食べたかった」「食べたかった」間に合わなかったのならともかく・・・その料亭には時間どおりに到着していたのだ、なのに、女将と立ち話をしたり、風呂へはいったり、部屋を間違えて、やっと宴会場についたときにはすっかりふぐの身がないのだ・・・こんなくやしい事はない。

悲しいのは・・・友人のAちゃんや、Rちゃんが、電話をかけてくるのだ「よかったなぁ〜たくや様」「かっこよすぎやなぁ〜!」と、うきうきして、どきどきしている様子が良くわかる・・・・興奮するAちゃんの話をさえぎり、おそるおそる聞いてみた「ごめん、なぁ・・・ビデオとってない?」するとAちゃんのセリフは「えっ?とってないけど・・・「えっ?見てないの?うっそぉぉぉぉぉ〜しんじられへん。それはあきませんわ。ほんま、ありえへんわ。なにしたはったんですか!」うっうっうっ・・・こんなに言わんでも・・・・「なにしたはったんですか!」って・・・・風呂はいったり・・・洗濯したり・・・・・「なにしたはったんですか!」って・・・・わたしも見たかったわ・・・・ぶつぶつぶつぶつ・・・・せやし、山坂道突破して、まるでレーサーのように帰ってきたのに・・・のに・・・のに・・・。Aちゃんが電話の向こうでわたしの事を「白い目」でみている気配がした。Aちゃんは一生懸命、いま見たドラマを説明してくれるが・・・わたしは、あまりのショックにぼんやりとしか聞いてない。そのあと、Rちゃんからも電話「かっこええなぁ〜」「かっこええなぁ〜」とやはり興奮している。そらそうだ、「見ていない」なんて、考えられないのだから・・・・・。もう、Rちゃんには「言わなかった」最後10分ほど見ただけやったけど・・・たくや様のかっこいいお姿は見たわたしは、「うんうん、かっこよかったなぁ〜」と話を合わした。興奮するRちゃんの話は・・・・悲しかった(笑)。長電話の私たちなのに、その電話は、私のノリが悪かったので・・・なぜか、ドラマ報告だけで電話は終わった。ごめんなRちゃん。

わたしもショックだが・・・彼もまたとてもショックのようだ。「あほんだら、ぼけぇ〜かすぅ〜おんどりゃゃゃゃ〜いてもぉ〜たろかぁ〜」とどなりちらしたいところだが・・・そんな事しても見れるわけでもなく・・・ただ、ただ、ぼけっーとしているわたしの落ち込みが解るのだろう・・・・なんどもビデオデッキをのぞきこんで「おかしいなぁ〜」「おかしいなぁ〜」のつぶやきが静かな部屋をこだまするだけだった。大きいからだをちいさくして・・・・。

が、まてよっ。たしかに「強制録画」をスタートした時には、タイマーは動いていた、それはわたしも確認したのだ・・・・なのに止まっているのはおかしい。絶対、おかしい。
ビデオを出してみた。テープは最後まで進んでいた・・・・そのテープの量を見て、彼は
「あっ」っと・・・・言葉を飲み込んだ。そうなんです、もうお気ずきの方もいらっしゃるかもしれませんが、彼はテープの進む方向を間違えていて、残量テープと確認したのはすでに流れていた部分で、巻き戻していたのではなく、テープを進めてそして「録画」をはじめていたのです。と、なると・・・・頭はとれていたわけで、いったいどのくらいの残量で撮ったかによって、5分なのか40分なのか・・・・運命のわかれ道なのだ・・・・。

テープを巻き戻して、頭出しをする。一度そこでビデオを出してみる。4分の3以上はすすんでいる。4分の1以下の長さしかみれないということだ。3倍速で撮ってないのか?撮ってない・・・・どうあばれても・・・・30分がせきのやまだろう。2人して見始める。見始めると、わたしは時々「最後までみれない」という事を忘れて見入ってしまう。この時、いちばん心臓がバクバクなっていたのは彼だろう・・・・1回目のCMがはいる。リモコンでCMスキップさせる。またドラマが始まるストーリーにのめり込む。2回目のCMがはいる。彼が、ぽつりとつぶやく「コマーシャル中に切れた方がええなぁ」と彼。わたしは、「?」一瞬この出来事を忘れていたわたしは「なんのこと?」と思った。「いや、話の途中でぷつんと切れるよりも、CM中の方がええかなぁって思って」
そうだ、そうだったんで、最後までみれないんだ・・・・・。どうか神様、もう少し、もう少し、ラストの10分に話がつながるような事件が起こるまで見せて下さい・・・・と心の願いは、神様に届き入れてもらえる事はないようで、正月の神社で賽銭をあげなかったし・・・・だから・・・画面が・・・びりびり・・・・と、トラッキングくずれが起きる・・・・ビデオテープの最後のあえぎのようだ。そして、プツンとセリフの途中で終わった。わたしは・・・ふとんをかぶりこんで寝た。今度から絶対、ビデオでとらんと見るって決めた。そして、もしビデオをとらなあかんでも、たのまんと自分で撮る、と決めた。絶対。

わたしの「プライド」はラスト12分からはじまり、頭にもどって28分で終わった。全40分・・・・みんなは15分拡大だったかもしれないが、わたしは、20分縮小だった。「プライド」はずたずたやん(笑)。

あたまでもまるめて、わびいれろっちゅーねん・・・・って、もう、まるめてるやん(とほほ)








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